哲学入門ー哲学とは何か?わかりやすく

ある神秘学徒の読書ノートであります。哲学に入門するためのブログであることを心がけて書きました。「哲学とは何か?」を理解してもらうために(そして、自分が理解するために)、わかりやすく哲学入門書や哲学書を要約していきました。

『カント入門』 イマヌエル・カント

『カント入門』要約(未完)

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・カントの略歴

イマヌエル・カント(1724-1804年)はケーニヒスベルク、現在のカリーニングラードで生まれました。
カリーニングラードは現在ロシア連邦にあります。しかし、ケーニヒスベルクは中世の後期から1945年まで東プロイセンの中心都市でした。
ですから、カントはドイツの哲学者として知られています。

「哲学者を5人あげてください」と聞けば、ほぼ確実にカントの名前が入ってくるのではないか、というくらいカントは有名な哲学者ですね。

高校では、倫理学でも世界史でも彼の名前を覚えるかと思います。


このようにとても有名なカントですが、長い間正教授にはなれず、その間はずっと私講師として生活してきました。
私講師というのは、正教授のように固定給はもらえず、収入は聴講する学生の数できまるという地位です。
経済的にとても不安定な職業ですね。


カントが私講師になったのは1755年、31歳のときです。
現在の研究者もだいたい30代前半で非常勤講師(現代の私講師です)の職にありつけるみたいですから、他人に指導するようになる年齢はかわらないようです。

そして、カントが正教授になれたのは1770年になってから。46歳になってからです。このように私講師生活は15年続きました。
現代の非常勤講師の方々からすれば、若くして教授なれたという印象でしょうか。私はよく存じ上げないのですが、50代でやっと教授になれたという方も多いようです。
22歳、新卒から定職に甘んじている身からしますと、頭が上がりません。
ものすごい情熱がなければやっていられないでしょうね。。。



高校時代に覚えたかもしれませんが、カントで有名なのは三批判書でした。
実は、三批判書が書かれたのも、正教授になってからです。

第一批判書である『純粋理性批判』は1781年(第二版は1787年)、
第二批判書である『実践理性批判』は1788年、
第三批判書である『判断力批判』は1790年のときです。

それぞれ、57歳、64歳、66歳のときです。

絵画や小説などですと、感性の鋭い若いうちに有名になることが多いですし、夭逝した芸術家なんかは特に有名になりますね。

しかし、哲学はそうでもないようです。やはり、あそこまで綿密に練られた思想を展開するには長い間の熟慮が必要なのでしょうか。


・石川文康 『カント入門』 ちくま新書、1995年 要約

当書は、題名にあるように、カント哲学を学ぼうとする初学者にむけて書かれた入門書です。
当書の目的は「血のかよったカント」(石川、10頁)に迫ることだとしています。


では、具体的にどのようなアプローチをしているのかといいますと、カントの生い立ちや私生活などには言及せずに、「カントが何をどのように考えたのか」を、カントの思索とともにたどってゆこうというものです。つまり、カントはどのような生涯をおくったのかという外から見たドラマではなく、思索という「内面のドラマ」をたどろうとする試みです。

本書はその「内面のドラマ」を描写する試みである。「血のかよったカント」−−それは文字通り「脈打つカント」である。「脈」とは内部から発動する鼓動であり、思索するエネルギーの象徴にほかならない。

(石川、11-2頁)



とはいえ、もちろんカントのすべての思索に言及する訳ではありません。注目されるのは、「略歴」で見た三批判書が中心です。
それでは、それぞれどのようになっているのか簡単な要約を見てみましょう。

(こちらは徐徐に更新していきます。)


・『カント入門』の目次と詳しい解説のリンク

こちらではこれまで当書を解説したブログのリンクを貼っていきます。
目次に沿って要約していきましたので、目次とともにリンクを貼っています。

(こちらは順次更新していきます)

はじめに—血のかよったカント

第一章 純粋理性批判のアイデンティティー
1 カント哲学をつらぬくもの
2 純粋理性のパラドックス
3 「独断のまどろみ」からの目覚め

第二章 カント哲学の土壌と根
1 証明不可能な根本心理
2 「哲学者カント」の誕生

第三章 迷宮からの脱出—第一アンチノミーの解決
1 仮象を見ぬく視座
2 「黎明」から「大いなる光」へ—第一アンチノミーの解決

第四章 真理の論理学—経験世界の脈絡
1 有意味で必然的な認識—アプリオリな総合命題
2 人間の思考の根本枠—カテゴリー
3 経験世界の脈絡—アプリオリな総合命題

第五章 自然因果の彼岸—自由と道徳法則
1 自由の保障
2 道徳的仮象と真の道徳
3 道徳法則への尊敬の念
4 定言命法の定式
5 「天におのれの懸けるものなく、地におのれを支えるものなし」

第六章 自由と融合する自然—反省の世界
1 目的因から合目的性へ
2 目的なき合目的性
3 自然の妙技

第七章 理性に照らされる宗教
1 道徳は不可避的に宗教にいた
2 根源悪
3 理性宗教の具体相

むすび—哲学批判の原体験

(石川、3-7頁)


文献表

・ 石川文康 『カント入門』 ちくま新書、1995年

-『カント入門』, イマヌエル・カント
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